流聲 ryusay ☆彡

五臓五腑ノリコのブログ。SINCE September 25th,2004

芥川賞受賞作の二本を読んで

昨日のアウト×デラックス見ました?芥川賞を受賞した羽田圭介さんが御出演されていたのですが、予想を裏切らない面白さでwww手作りクッキー持ってきたり、徹底的な合理主義かと思いきや案外そうでもなかったり、デーモン小暮閣下メイクを再現して熱唱したりwww(結構うまかったです)
又吉さんと同時受賞だったのを「お気の毒」だと言われる反面、御本人は「芥川賞が注目されておいしい」と思っているそうで。又吉さんの横で肩口しか映ってなくても、誰なのか調べてくれる人がいるかもしれない、とのかなりポジティブな発想でした。
というわけで、ネタバレになるかならないかスレスレの感想を書きます。←


火花

火花

又吉直樹「火花」
冴えない若手芸人・徳永と、破天荒な先輩芸人・神谷の物語。読んでる間は「いい関係の二人だなぁ」と思うのですが、ふと我に返ると、「この二人、ほんとどうしようもないんじゃないか?」とも思ったり。泣きながら笑いたくなる、人間味あふるるお話でした。神谷さんが叫ぶシーンで、リアルに脳内で叫び声が聞こえるんですよね。
題材は確かに芸人さんらしいものかもしれませんが、文章の踏み込み方や描写は充分に小説だと思っています。二作目がどうなるのか期待。


スクラップ・アンド・ビルド

スクラップ・アンド・ビルド

羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」
87歳の足の悪い要介護の祖父と、失業して就職活動中の28歳の孫。祖父の「死にたい」という口癖から、孫が思い立ったことは…。という感じのお話です。
介護をテーマにした小説、というと重くなりそうなんですが、ユーモラスな表現もありつつ、いわゆる社会派小説とも違う、不思議な空間でありました。何より、文章が読みやすいです。そこはさすがに作家先生だと思いました。まず小説に入る前に、「受賞のことば」で衝撃を受けました。
おじいちゃんは長崎出身で劇中もずっと長崎弁でしたが、脳内再生余裕でした。が、これヨソの人はどう読んでるんだろうなぁと思ったり(^-^;
あと、某シーンで私がものすごく引っかかったのは言うまでもありません(笑)。読んだら分かりますw


で、私は文藝春秋で読みました。羽田さんが「雑誌に載るだけでは原稿料しか貰えない。単行本を買ってくれないと印税は入らない」とおっしゃってたんですが、すいませんけど雑誌で読みました( ̄▽ ̄;)どちらで読む権利もありますから、お好きな方で。雑誌は安いけどへたり易いし、単行本は丈夫でカッコイイけどちょっとお高いです。
本屋さんで文春が高層タワーのように積んであってちょっと面白かったですwただでさえページ数多めなのに加えて、かなりの部数刷ってるらしいので。